#死刑 タグ 記事一覧

悪しき隣人―ようこそ法格言の世界へ(柴田光蔵)| 2020.06.11

(第24回)緊急は法律をもたない

Necessitās nōn habet lēgem. 12世紀のグラティアーヌスの法令集に見える。正当防衛の場合と同じように、緊急避難を許す法思想は古今東西を問わず散在するようである。 「必[……]
捜査官! その行為は違法です。(木谷明)| 2020.05.13

(第21回)軽微な別件(窃盗事件)で逮捕・勾留・起訴した上、この起訴後勾留を利用して長期 間本件(強盗殺人)を厳しく追及し虚偽自白させた─仁保事件(1)

本件は、第19回、第20回に紹介した八海事件の約2年9月後に、同じ山口県下で発生した重大冤罪事件である。1・2審の死刑判決が最高裁で破棄差し戻され、最終的に無罪判決が確定した点でも八海事件と似た経過を[……]
悪しき隣人―ようこそ法格言の世界へ(柴田光蔵)| 2020.04.24

(第22回)承諾する者に不法は生じない

Volentī nōn fit injūria. 6世紀に学説法となった2~3世紀のローマ法学者ウルピアーヌスの命題を少しアレンジすることによって生まれた。 「知りかつ同意する者には不法も悪意[……]
捜査官! その行為は違法です。(木谷明)| 2020.04.15

(第20回)捜査・公判を通じ捜査側の多くの違法行為が介在し、最高裁の判決自体も二転三転し、18年目にしてようやく無罪判決が確定した戦後最大の冤罪事件―八海事件(2)

前回は、主として捜査官の違法行為を中心に指摘したが、今回は、本件の誤判原因を解明した後、本件当時と現在との捜査の比較や最高裁における審理方式の違いなどについて解説する。 8 誤判・冤罪の原因は何か [……]
渋谷重蔵は冤罪か?―19世紀、アメリカで電気椅子にかけられた日本人(村井敏邦)| 2020.03.23

(第19回・最終回)死刑の過去、現在、未来

アメリカにおける死刑執行の状況 (1)死刑の過去:電気椅子処刑の顛末 1888年に制定され、ケムラーや渋谷重次郎に適用されたニューヨーク電気椅子死刑執行法は、その後も適用され続けた。ケムラ[……]
捜査官! その行為は違法です。(木谷明)| 2020.03.16

(第19回)捜査・公判を通じ捜査側の多くの違法行為が介在し、最高裁の判決自体も二転三転し、18年目にしてようやく無罪判決が確定した戦後最大の冤罪事件―八海事件(1)

老夫婦を殺害して金品を奪った強盗殺人事件について、単独で実行した旨自白した被疑者に対し無理な取調べをした結果、「5人共犯」の自白をさせて5名全員を起訴した上、第1次差戻し後の控訴審では、真実のアリバイ[……]
悪しき隣人―ようこそ法格言の世界へ(柴田光蔵)| 2020.02.27

(第19回)眼には眼を、歯には歯を

こういう思考スタイルを示す規範は、前18世紀バビロニアのハンムラピ法典や、聖書、イスラム教の経典であるコーランなどに見られる。法規でなく、たんなる思想のレベルでそれを追えば射程はもっとひろがるだろう。[……]
渋谷重蔵は冤罪か?―19世紀、アメリカで電気椅子にかけられた日本人(村井敏邦)| 2020.02.26

(第18回)重次郎の事件についての疑問点

重次郎の事件については、重次郎が被害者を殺害したという点については、まったく争いがない。争点は、なぜ、どのような状況で行為が行われたかである。法廷で証言した検察側証人たちは、宿主の岩本が重次郎ではなく[……]
渋谷重蔵は冤罪か?―19世紀、アメリカで電気椅子にかけられた日本人(村井敏邦)| 2020.01.21

(第17回)電気椅子処刑第1号:ケムラーの件

重次郎事件の弁護人変更の経緯 重次郎の事件の最後のへイービアス・コーパスとニュートライアル(第14回参照)については、電気処刑第1号事件の弁護人ロジャー・シャーマンが弁護を担当した。電気椅子処刑の残[……]
捜査官! その行為は違法です。(木谷明)| 2020.01.14

(第17回)4件目の「死刑台からの生還」事件─島田事件

島田事件 本件は、事件後2か月半も経過した後、本件について何らの嫌疑もない被告人を軽微な別件で逮捕した上、その供述するアリバイを否定して犯行を無理やり自白させ、死刑判決を受けさせたものである。 [……]
画像、音声、動画のコピーはご遠慮ください